イルカの想ひ出
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04 ) AZUKI
[2003/11/08(土) 17:17]
>>03
多少は混じってると思います。ただ、これが難しい問題で……

A)イルカを鯨と称して売っている
B)イルカを鯨だと思いこんで買っている
C)イルカを鯨だと思いこんで売っている
D)鯨をイルカだと思って批判している

の4つが入り交じっています。
まず(A)を、意識的にやっているのだとすれば詐称です(^^;)
が、実は日本と海外では「イルカと鯨の識別基準」が違うので、一概には言えません。
というのは……日本では、5m以上が鯨、5m以下はイルカです。生物学的は違いはありません。
海外では、実はwhaleの中にpurposeとdolphinがあり、口がとがっていない(ナガスクジラと同じ形)のもの(髭鯨類)を「purpose」、口がとがっている(イルカと同じ形)のもの(歯鯨類)を「dolphin」と呼び分けています。
日本人の感覚では、「ドルフィン」は「イルカ」のみを指すと思いがちですが、ツチクジラ、ゴンドウクジラなどの小型歯鯨類は、イルカと同じように口が「くちばし」のようにとがっています。英語圏ではツチクジラはpurposeではなくdolphinなので、「イルカ」に見えるわけです。(D)

(B)は、買い手がイルカと鯨の区別が付いていないケース。
よく聞かれますが、「イルカと鯨って味が違うんですか?」という質問。きっぱり言いますが、違います。
ただ、肉質などがよく似ていることは確かで、血を多く含んだ「黒い肉」を、肉塊で見たらほとんどの人が見分けが付きません。
そもそも、「イルカをイルカと認識して買っている」人はあまりいないので、「大特価品」と書かれたのみで明確に「鯨」「イルカ」と書いていなかったら、買い手には見分けが付かない(鯨と思いこんで買う)でしょう。

(C)は売り手がイルカと鯨の区別が付いていないケース。
魚屋はプロなんだからそんなことないだろう、と思いますが、イルカを「イルカ」と理解した上で食べている地方というのは、最近は少なくなってきています。
ということは、イルカ食の経験がない地方の魚屋さんは、(B)と同じ理由でイルカと鯨の区別が付かない可能性があるわけです。

ちなみに、「ツチクジラ」は、イルカそっくりだけど大きさが全然違います(ツチのほうが大きい)。
ツチクジラは世界的に禁漁にはなっていませんが、農水省の指導で年間捕獲頭数が60頭くらい(54頭だったか57頭だったか)に制限されています。
ゴンドウクジラは100頭くらいだったかな。これも禁漁にはなっていませんが、農水省による捕獲頭数制限があります。

マイルカ、ネズミイルカなどは捕獲制限はなかったと思いますが、漁の時期が決まっていた気が。
静岡でのイルカ漁は12〜2月くらいまでで冬。千葉でのツチクジラ漁は7〜9月くらいだったか、ともかく夏といったカンジです。

江古田では(笑)、8月あたりになるとオレンジマート・オークラにツチクジラらしき鯨が並ぶことがあります。
見かけたらチャレンジしてみるとよいでしょう。
刺身でもいけますが、食べ慣れないと臭いのでニンニク醤油&ショウガ醤油で。
塊に塩をまぶして一晩おき、薄く削いで焼いて、塩が浮いてきたらお湯で洗って食べる……という食べ方もありますが、こちらは臭みが強調される上にしょっぱいです。
素人にはお勧めできません(笑)

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管理者:AZUKI
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