2004年参議院選挙について、ちょっと考えてみたりする
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28 ) ZAKUI
[2004/06/27(日) 13:27]
通常の国政選挙は、「与党vs野党」の形を採り、与党の政策が諮られ、野党の代替案と交替させるべきかどうかを国民が判断する、という形になります。
ですから、有権者は「与党の政策」と「野党の対案」を比較して、自分がよりよいと思った方を選べばよい、ということになります。
これが本来の選挙の形。
このとき、判断基準となる「与党の政策」「野党の対案」それぞれの、主張の核やメリット・デメリットは専門家でなければ理解が及ばないものも多いので、テレビ、新聞、雑誌などの報道/マスコミがこれを「解説」するという形で、間接的に各党の政見の広く報知する形になります。

ところが、今回(というより、ここ最近、というべきかもしれません)はそれぞれの政党の主張を解説すべき報道/マスコミの報道内容に、ミスリード(意図的に誤った報道をする、恣意的に特定の問題をクローズアップしたり、重大な問題をほとんど無視して扱わない、特定の政党にだけ有利になるような偏向した報道を行う)が見られます。
本来、報道は「世論を組み上げて世に公示する」という役目を担ってきたものであるわけですが、昨今の報道の姿勢はむしろ「マスコミ内部で作られた論調に沿うように、民意を煽動する」という姿勢が強く見られるようになってきています。

これに近い状態は、日露戦争末期の暴動、日比谷焼き討ち事件、日支戦争(日中戦争)初期中期の新聞各紙の態度に見られ、大手新聞が戦争継続や国威発揚を煽ったという前例があります。
このときは、民権意識も低く、有権者は報道以外に情報を得る手段がなかったため、メディア・リテラシーもあまり高いとは言えず、国を挙げて狂奔状態に陥ってしまいました。

今回の参院選でも、こうした「売らんかなの狂奔煽動」姿勢がマスコミ各紙に強く見られます。
その意味で、今回の参院選の最大の争点は、「与党を諮る」ことよりも、「有権者自身が験される」ということにあると言えるでしょう。
この選挙の図式は、「与党vs野党を国民が判断する」のではなく、「与党vsマスコミのプロパガンダ合戦で、国民が正しい情報を得る努力と能力を保ち、情緒的ではない判断を下せるかどうか」が試される選挙になるものと思われます。

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管理者:AZUKI
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